ライオス達は王国の守り神である翼獅子が囚われているという狂乱の魔術師のすみかにたどり着きます。そこは田舎の一軒家のような所で牢獄のような厳重な感じはありません。
近くのとまり木に見張りをしている鳥の魔物がいたので、チルチャックは静かに弓で射落とします。
家屋の中に入ると、たくさんの割れた鏡が壁一面に張り巡らされており、ライオスはびっくりしてしまいます。
その奥にはヤアドや王族と見られる人々が、魂を抜かれた状態で座らされています。ライオス達はその異様な光景に顔を青ざめます。
家屋の中は物が散乱していて整理されていません。囚われているという翼獅子も見当たりません。
シスルの家
翼獅子の囚われているところは、地下牢のような寒々しい場所をイメージしていたのですが、非常に素朴で牧歌的な家屋でしたね。
元々この王国って国っていうより片田舎の諸侯ってイメージです。表向きのイメージである黄金城の巨大さとは対象的ですね・・・。
ちなみに「ダンジョン」の直訳は迷宮ではなく地下牢になります。迷宮は「ラビリンス」です。
エントランスで出くわすたくさんの割れた鏡。前回のミスルンの話では、鏡は悪魔が人間を惑わすための道具になっていました。
ミスルンの場合も鏡を割ったら中から悪魔が出てきましたが、こちらはあまりにも数が多すぎですね(゜◇゜;)。
あと鏡の隙間に小さなメモがたくさん貼られているのも気になるところです。対悪魔用の術式か何かですかね・・?
こちらが魂を抜かれた王族の皆さん(-_-;)。ヤアドはデルガル王の孫なので、上座に座っているおっさんはデルガルの息子ですかね?
あとヤアド君に加えて妃と姉のような女性が二人います。姉っぽい人は中々の美人さん(*゜ー゜)。
デク人形は羽根つき帽や服装から、シスル自身の代わりに設置されているように見えます。
ライオスたちが以前黄金郷に訪れたとき、シスル以外の人たちは居なかったと思うのですが、その辺も何か理由があるのかも知れませんね・・。
さらに後ろのたくさんの絵画は、なんと全て生きる絵画になっています( ´д`ll)。なんとも薄気味悪い空間ですね・・。狂乱さんの狂乱たる所以が分かります(^^;)。
翼獅子が見つからずライオス達が途方に暮れていると、暖炉の煙突から物音がして先ほど倒した鳥の魔物が現れます。魔物は一度燃え尽きたあと炎をまとって復活し、熱を帯びたままライオスに襲いかかります。
ライオスは手に火傷を負いながら魔物の片翼を切り落としますが、魔物は同じように燃えて復活します。ライオスはこの魔物が不死鳥フェニックスであると確信します。
その時ライオスはひらめき、魂の抜けたヤアドの体をフェニックスに投げつけます。フェニックスは下敷きになりますが炎で復活することはできません。迷宮の魔物は黄金郷の民を傷つけることはできないというルールがあるからです。
フェニックス
フェニックスの大きさはちょっとニワトリより大きいくらいで、物理攻撃という点でみればあまり脅威を感じませんが、とにかく炎がヤバイですね(( ;゜Д゜))。
なにしろライオスがちょっと攻撃を剣で受けただけで、熱が伝わって両手の手の平の皮がただれ落ちてますから(゜◇゜;)。
漫画だから魔法ですぐに直せますが、リアルで考えると全治一ヶ月くらいかかりそうです・・・。
ライオスは普段、豊富な知識で魔物に対抗するのですが、今回はより応用的な機転をきかせた感じです( ゜∀゜ )。
最近のライオスはバカの代名詞のように扱われてますが、実際は応用力や実行力があるキレ者ですよね。その頭を使う目的が少々特殊なだけなんです(^^;)。
迷宮のルールにはもうひとつ、他の物に食べられて完全に消化した場合には生き返る権利を失うというものがあります。ライオス達はフェニックスを復活させないため、調理して食べることにします。
センシが調理している間、他のメンバーは家屋の中を掃除することで、翼獅子の封印を探すことにします。
ライオスがヤアド達のテーブルの皿を手に取ると、皿は風化しており崩れ落ちてしまいます。ライオスはヤアド達が食事の必要がないことに気づき、さらにある事柄に思い当たりますが、首をふって考えを振り払います。
この表情・・
ライオスは一体、何に気づいたのでしょうかね。ライオスらしくない神妙でシリアスな表情なので、とても気になってしまいます( ゜д゜ )。
こういう伏線って、読者は物語を俯瞰して見てきているので、多くの場合は予想しやすいものだと思うのですが、今回はさっぱり分からないですね・・。
ダンジョン飯では珍しい演出ですし、何か重要な意味を持っているのだと思います。
センシはフェニックスの炎をコントロールするために、ヤアドの体を背負って調理しています。
フェニックスの肉を調味料をすり込んだ油に漬け、数歩離れると油の温度が適温に保たれます。最後にソースをかけフランベすることで、フェニックスのコンフィを完成させます。
フェニックスの肉が燃え上がらないように、ライオス達はヤアド達の体を背負って食事することになります。
フェニックスのコンフィ
今回のような魔物飯を中心とした物語の組み立ては、原点であり久々なような感じがします。飯要素はオマケ状態が続いてましたからね。
フェニックスの肉は火を使わなくても調理できるので、キャンプ飯では中々便利な食材ですね( ゜∀゜ )。但し迷宮の法則を利用しなければなりませんけど。
センシがステップ踏みながら近づいたり離れたりしている様は、とても料理をしているようには見えませんw。あと今回やたら扱いが雑なヤアド君が不憫でならないですww。
料理自体は普通の鶏肉でとても美味そうなのですが、王族たちを背負っての食事という今までとは別の意味で異様な光景となっています(^^;)。
黄金郷の民に無敵フラグが立っているなら、ライオス達は一人くらいパーティーにスカウトしても良かったかもしれませんね。まあ、村の外に出ると幽体化してしまうのかもしれませんけど。
しかし異様といえば、シスルが留守にしていることをいいことに、敵の本拠地で魔物飯をリラックスして堪能するライオス達は、肝がすわっているというか既にサイコな集団と化しているようにも思えます(( ;゜Д゜))。
マルシルは家屋の掃除をしているときに、狂乱の魔術師が持っていた本と同じ装丁の本を見つけていました。内容は後で調べることになり、本はライオスに託されます。
マルシルがとうとう例の本を見つけてしまいましたね・・(゜◇゜;)。でも夢のことは全く覚えていないらしく、あっさりライオスに渡してしまいます。
前回の話でこの本自体は味方か敵か全く分からない状態になっています。悪魔サイドのアイテムなのかシスルサイドのアイテムなのかで意味合いが変わってきますしね・・。
フェニックスの肉なんて食べたら、体が不死身になってしまいそうなイメージがありますよね。魔物を食べたらその能力を受け継ぐってのは、色々な作品で見られる設定です。
最近アニメ化された虚構推理もそんな世界観でしたね。ダンジョン飯は逆に能力が無効になるという世界観なのでちょっとめずらしいですね。
最近は急展開すぎるほど話が進んでいたダンジョン飯ですが、今回はシスルが出なかったこともあり、少し箸休め的な回になりましたね。
時系列的にはシスルとファリンが迷宮に竪穴を開けて逃げ出してから1、2週間ほど経っているはず。その間シスル達がどこに潜伏しているのかも気になるところです。